ロ-サイドカーについて
弊社は長年にわたってサイドカーの製作をしてきましたが、
軽2輪枠のサイドカーは長さ2.5m、幅1.3mの寸法の規定があるので、
性能、操縦性の良いサイドカーの設計は大変難しいものです。
しかし今まで販売されてきた日本の250ccクラスのバイクはとてもすばらしいものが多く、
サイドカーを作る我々にとってはとてもありがたいことです。
弊社の250ccクラスサイドカーの製作は古く1986年にホンダフュージョンに取り付けた
カッパサイドカーにはじまります。
これは幅1.3mに押さえ、カー内部を広く取る為に、初めて一体型のサイドカーでしたが其の形状のため、
サイドカーとして認められるのに法の解釈が分かれ、たいへんだったことを覚えています、
またこの当時は、250ccのサイドカーでも車検場に持ち込み、検査を受けていました、余談ですが検査費用は無料でした。
その2年後1988年にさらにそのコンセプトを進めたオミクロンⅢを製作し販売をはじめました。
このころは弊社のFRPによるボディ製作技術も幼稚で、良いものが出来ず、
オミクロンⅠは、1台のみで挫折続いて、オミクロンⅡを作るも、
今度は、狂いの無いFRPボディは出来たがボディ形状の問題で、インテークから、
熱風がでてくるしまつです、7台ほど作りましたが、失敗、オミクロンⅢをつくりました。
次にがらっと変わって、GB250クラブンマンの新型を見てクラシックスタイルのサイドカーを
と考えベロレックス563を作り始めました。
これはベロレックス562と言うヤワ(チェコスロバキア)のサイドカーを全幅1.3mに押さえるために、
フェンダー部分を切り詰めボディを外側ずらし、ハンドル幅をつめバイクとサイドカーの隙間を確保したものですが、
もともと重心が高いサイドカーでしたので、操縦性良くするため、随分苦労しましたとても安く販売できましたが、
ハンドル操作を軽くするEZステア(ハンドル幅が狭いので)をつけ、うまくいきました、
そうしたら狭いハンドルでの運転スタイルがかっこいい(BMWR100RSみたいで)と評判でした。
1990年に新型のフリーウエイを見てこんどはまたパイサイドカーと言う丸い、
普通のスクーター用サイドカーをつくりましたがこれは極普通の形でしたが、
フリーウエイのホイールベースが短く案外重心が高かった(ベスパのような乗車位置)のその短いボディと合いかわいい格好とは
違ったとてもキビキビ走り、面白い、と難しいが交互にでました。
そうこうしていると、250ccクラスの40馬力を超えるレーサーレプリカがはやりだしました、
そこで1991年には、NSR250Rに似合うローサイドカーを作りました。
これはトノカーのホロ骨をスポイラー風にし、
なかなかかっこがよくNSR250+ローサイドカーはスピードも160km/hぐらいでたように記憶しています。
こうして ローサイドカーが出来ました。
もう30年以上も前のことです、このころ20~30代の若い世代の方は50歳~60歳を超えました、
その元若者の方たちが、CBR250RRやYZF250のサイドカーが欲しいと言い出しました。
そこで、昔のローサイドカーを今のバイクのスタイルに合わせるモディファイしました。
今回のローサイドカーは乗降りをしやすくなるように少し乗車スペースを広げてシート取り付けを見直し、
タイヤホイールも現代のサイズに変更しフレームも新設計です、今のバイクは素晴らしく、
試作車をテストしてみると昔のNSR250のころのローサイドカーとは違いとても乗りやすく出来、
今の若者もそして元若者も楽しくのれるサイドカーができたと思います。
2人でツーリングを楽しみ、普段の足にも使えるし、低燃費、安い税金、車検は無く、自賠責保険のみの経済的な乗り物です。
これから250ccのサイドカーが見直されることとおもいます。